勤務医の公平です。
日常生活であまり固いものは食べないのに歯が削れたり欠けるのはなぜ?と思う方は多いのではないでしょうか。知らない間に歯が削れてしまっていたり、欠けてしまう方は日常的に歯と歯が合わさっている可能性があります。
最初にTCHについて説明していきます。
TCH(Tooth Contacting Habit)とは
歯が接触するのはものを噛むとき、会話をするとき、ものを飲み込むなどのときだけとされています。通常は歯が接触しないときに接触してしまう癖をTCHといいます。
歯ぎしり、噛みしめ、くいしばりほどの強い力でなくても長時間、歯が合わさっているだけでいろいろな症状、障害が出てきます。
【TCHの症状】
1.歯の症状
歯がしみる、噛むと痛い、歯の摩耗、歯の破折、詰め物がよく取れる
2.歯周組織の症状
歯茎が腫れる、出血する、歯が動く、歯肉炎や歯周炎の悪化
3.口の中の症状
骨隆起(骨のこぶ)、舌に歯型、頬粘膜に線
4.顎関節の症状
口が開かない、口を開け閉めするときに痛い、がくがく音がする、朝起
5.顔面・頭部の症状
頭が痛い、顔(頬)が痛い、耳鳴り、めまい、目の奥が痛い
6.全身への症状
肩・首・背中のこり・痛み、腰の痛み、膝の痛みなど
上記の症状のある方はどうすれば改善されるのでしょうか?
【TCH改善法】
1.唇を閉じて普段は上の歯と下の歯を合わせない。
舌は上顎の適正な位置につける。
2.お口の体操を行い舌と口腔周囲筋のストレッチを行う
⑴あいうべ体操
大きなお口で「あ~い~う~べ~」と発音します。い~の時に歯と歯がぶつからないようにすることと、べ~の時に思いっきりベロを前に突き出すのが大切です。1セット10回ずつを朝昼晩と1日に3セット行うと効果が出やすいです。
⑵お口パクパク体操
唇とお口の周りの力を抜きます。お口を開けた状態から唇が当たり、歯が当たらないところまで口を閉じます。お口をパクパク動かすのを数回繰り返し、歯が当たらず筋肉がリラックスしていることに注意します。1~2時間おきに定時に繰り返すのがいいでしょう。
⑶ベロ回し体操
唇は閉じた状態で舌が歯と唇の間を一周するようにゆっくり回します。歯の外側をなめるように動かすといい状態です。これを左回り、右回りに5回ずつ行うのを1セットとし、1日に3セット、噛んでいると気づいたときに行うのがいいでしょう。
3.上と下の歯が合わさっていることに気づいたらすぐに歯をはなす。
「歯をくっつけない」などと書かれた張り紙やイラストを身の回りに張り、紙を見たら力を抜く。
などが解決策になります。歯が割れてしまったり、痛みが出てしまう前にご自身の歯がいつもくっついてないか確認してみてください。
日常的に歯がくっついていた方はぜひ生活の改善やお口のストレッチでお口をリラックスさせてみてください。
次回の豆知識は…歯の外傷についてご紹介いたします。
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