こんにちは。歯科衛生士の鈴木です。
歯を失う二大要因である虫歯と歯周病を予防するのに欠かせない歯磨きですが、皆様は普段どのように磨いていますか?
今回は、統計データをもとに、正しい歯磨きの方法をお話ししたいと思います。
1.歯磨剤について
■抗菌効果
普段の歯磨きで歯磨き粉を使用しますか?また、歯磨き粉を使うことでどんなメリットがあるかご存知ですか?
歯磨き粉には、さまざまな成分が含まれています。その中で発泡剤(口中に歯磨剤を拡散させ、口中の汚れを洗浄する効果)を配合した歯磨剤には、歯垢を作り出す細菌の発育を阻止する効果があります。このことから、歯磨剤には抗菌効果があり、歯垢の付着量を減少させる効果があります。
2.歯磨きの時間について
ご自宅で歯磨きをする際、何分くらいの時間をかけて行っていますか?毎食後歯磨きを行っていても、十分な時間磨けていないと汚れが取りきれていなかったり、すべての歯にブラシが当たっていなかったりして虫歯や歯周病の進行を防げません。
永久歯が生えそろっている方で十分に汚れを落とすには、3分は必要とされています。厚生労働省の調べによると、1〜3分未満で磨いている方の割合が多いことが知られています。推奨時間に届いていない方が多くいらっしゃるので、普段どれくらいの時間をかけているか振り返ってみましょう。もし時間が足りていなかった場合は、3分以上を目安に磨くようにしましょう。
3.歯磨きのタイミング
食後、どれくらいの時間で歯磨きを行いますか?ご飯を食べたら歯を磨くものだと思っている方は多いと思いますが、磨くタイミングは様々だと思います。
飲食によって糖分が入ると、歯垢の菌の活動が活発になり、お口の中は酸性に傾きます。これは、食後すぐに始まり、中性に戻るのに30~40分ほどかかります。お口の中が酸性に傾くと、歯の表面のエナメル質が溶け出していきます。これを脱灰と言います。脱灰の状態が続くと、やがて歯に穴が開いて虫歯になってしまいます。この時間を少しでも短くすることが、歯と歯茎の健康を守る上で重要です。中性に戻る食後30分後に磨いた方が良いという意見もありますが、当院では磨き忘れの防止のためにも30分にこだわらず、「食後忘れずに磨く」を推奨しています。
4.補助用具について
ご自身で行うセルフケアの際、清掃補助用具は使っていますか?
どんなに頑張って磨いていても、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目などの細かい部分は、歯ブラシでは届かず磨き残しになりやすい部分です。実は、歯ブラシだけでは6割程度しか汚れを取り除けません。そのため清掃補助用具を活用し、細かい部分までしっかり磨くようにしましょう。歯の隙間や部位によってさまざまな清掃補助用具があります。
■デンタルフロス
歯と歯の隙間が狭い部分に使用
■歯間ブラシ
歯と歯の隙間が広い部分に使用(隙間の広さに合わせた太さの歯間ブラシを使用)
■タフトブラシ
ヘッドが小さいブラシで、歯並びが悪いところや、親知らず、矯正装置の周りなど、歯ブラシの毛先が届きにくいところの清掃に適している
■舌ブラシ
舌苔(舌の表面の汚れ)を落とすためのブラシ
■洗口液
20-30秒ほど洗口することで、口臭予防や口中の浄化の効果が得られ、成分によって虫歯予防や歯周病予防にも効果がある
お口の健康に欠かせない歯磨きですが、正しい知識を持って歯磨きを行うことで、より高い効果が得られます。虫歯や歯周病の予防をするにあたって、歯科医院でのクリーニングは大切ですが、毎日のセルフケアがとても大切です。これから歯磨きをする際はいつもの歯磨きに+αでこの豆知識を取り入れていただけたらと思います!
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