歯科衛生士の上村です。
心疾患で入院されていた方とお話する機会がありました。
通院中から歯科を受診するように言われ、しっかり歯を磨くように言われたということでした。
なぜ心疾患に口腔内の疾患 歯周病が影響を与えるのでしょうか?
心疾患とは
心臓に何らかの障害が起き、血液の循環不全が起こる病気を心疾患と言います。心疾患の中には、脈が乱れる不整脈、心臓の筋肉や膜の病気など様々なものがあります。
令和5年の全国死因別死亡総数のうち、心疾患は全体の約15%を閉めており、死因として最も多い悪性新生物(がん)についで2番目に多いとされています。
心疾患と歯周病
歯周病は、歯と歯肉のすき間の溝に歯周病菌が侵入し、歯を支えている組織が破壊されてしまう病気です。すき間の溝の中で歯周病菌が作り出す内毒素や酵素、そしてこの細菌から生体を防御しようとする免疫反応が起きる結果、歯肉が赤く腫れて出血しやすくなり、歯肉が歯から剥がれて歯周ポケットという深い溝が出来てしまいます。
歯周病が進行し歯周病菌が増えると、歯肉の血管を通り血流に乗り、心臓へ移動します。そしてその歯周病菌が心臓の血管壁に炎症を起こします。すると炎症部分が動脈硬化を起こし、狭心症や心筋梗塞を引き起してしまうのです。
また歯周病菌が血流に乗り、心臓の弁や心内膜に付着し、細菌感染を起こす感染性心内膜炎という病気もあります。これは全身に血液を送るポンプの役割をしている心臓で細菌が増殖するため、瞬く間に全身へと細菌が運ばれてしまいます。
☆死後に解剖した結果、心臓の血管内から本来あるはずのない歯周病菌が発見され、歯周病が原因の心筋梗塞が見つかったというケースもあるそうです。
予防のための日頃のケア
歯周病は口腔内の疾患ですが、心疾患および全身に様々な悪影響を及ぼすことが分かっています。
重篤な全身疾患を招かないよう、フロスや歯間ブラシも使用することで、歯垢の蓄積を防ぐことが重要です。
早期の適切な歯科治療・定期的なメインテナンスを受診する事もとても大切です。全身の健康を守るためにも、口腔内の健康を重視しましょう。
※厚生労働省 令和5年人口動態統計より
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