歯科技工士の小宮山です。
今回の歯の豆知識は、当院のホームページに載っている最新のセラミック治療セレック・プライムスキャンの細かい治療の流れについてお伝えします。
まず、従来の被せもの(いわゆる銀歯)の治療の流れを説明します。
【step1】
歯科医が、支台歯形成(形づくり)を行います。
【step2】
印象材(ゴムのようなもの)で、型どりをします。(これは人によっては、かなり不快に感じ、嘔吐反射を起こす方もいます。)
【step3】
硬化後、口腔内から外された印象材に石膏を注ぎます。
【step4】
石膏硬化後、分割模型を作成し、咬合器(かみ合わせを再現する器械)に取り付けます。
【step5】
ワックスアップ(銀歯のロウ型を作ること)を行います。
【step6】
ロウ型を埋没材(鋳型材)に埋没し、硬化後700℃で焼却、その後、鋳造(溶かした金属を流し込む作業)を行います。
【step7】
鋳造した金属を取り出し滑沢に研磨します。
以上の工程をすべて手作業で行うため、どうしても製作に時間がかかりなす。
次に、セレックの治療の流れについて説明します。
【step1】
歯科医が、支台歯形成(形づくり)を行います。
【step2】
削った歯の歯列、対合歯(噛み合う歯の歯列)、噛み合わせも、口腔内3Dカメラで光学印象採得、不快な型どりはありません。
【step3】
コンピューター上で設計、編集を行い、ミリングマシンでセラミックブロックの削り出しをします。
【step4】
削り出されたセラミックを、専用のシリコンポイントや研磨剤、ブラシを用いて最終研磨を行います。
従来の被せもの治療は、たくさんの材料を使い様々な工程を経て作られています。これにより材料の収縮や膨張や、ヒューマンエラー(人為的ミス)の影響を受けやすいのに対し、セレック治療では、これらの影響はほとんど受けず均一で精度の高い補綴物(被せもの)を製作することができます。
最新の器械でも、それを操作するのは人です。当院のセレック・プライムスキャンの編集や最終研磨は、経験豊富な歯科技工士が行っています。保険治療に使われる樹脂の素材に比べ、セラミックはプラーク(汚れ)が付きにくく、二次的なむし歯になりにくいことが大きなメリットです。
小さい子どもが使う樹脂の食器やお弁当箱などは、使っていると着色したり、洗ってもなかなか綺麗にならないのに対して、セラミック(陶器や磁器)の食器は着色しずらく、洗ったら簡単に綺麗になることからお分かり頂けると思います。ただ、セラミックは保険適用外となりますが、当院在籍のTC(トリートメントコーディネーター)が皆様の要望をしっかりお聞きし、即日治療の1Dayトリートメントや、保険診療と自費診療の違いや費用についても丁寧にご説明します。
いつでもお気軽にご相談下さい。
次回の歯の豆知識は・・・
セレック、保険補綴物、自費補綴物の違いについてお伝えします。
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