口腔ケアの方法をお聞きになったことはありますか?
歯科衛生士の半戸です!
皆さんのなかでご家族の介護をご自宅でされていらっしゃる方もいると思います。お食事やお着がえ、お風呂の介助などのお世話でお忙しく、歯磨きまで手が回らない…、歯ブラシをとりあえず当てているだけ…ということも少なくはないのではないでしょうか?
お口の中は菌が繁殖しやすくとくに汚れやすいため、その菌が原因で誤嚥性肺炎という介護が必要な高齢者に特に多い肺炎になるリスクが高まります。
そのため、しっかりとした口腔ケアを行うことはご家族の命を守ることに繋がります!
今回はそんな口腔ケアの方法をお伝えしていきます!
〈手順①:スポンジブラシ〉
とても柔らかいブラシなのでケガをさせにくいですし、どうしても歯磨きをするお時間がないときに、このブラシを活用するだけでもある程度の効果があるのが特徴です。
使い方のポイントは、しっかりと濡らし水分をふき取った後、お口の中をまんべんなく(頬や舌なども)拭き上げることです。
お口の菌を効率よくとるためにスポンジブラシを少し濡らしましょう!ただしぽたぽた滴るほど濡らしてしまうと水分が喉の奥に流れて誤嚥しやすくなるので注意してください。
また、濡らすときに歯周病に効くうがい薬が混ざった水で濡らすとより効果的です!
〈手順②:歯ブラシや歯間ブラシ〉
普段から使いなれているものでもいいですし、介護用の歯ブラシも商品としてありますので迷ったらおすすめです。
歯間ブラシは歯と歯の間の隙間の大きさにあったもの(通したときに少し抵抗を感じるもの)を使用するといいです!
歯ブラシを当てるときのポイントは、歯と歯茎の境目のむし歯が多いのでそこを狙って歯ブラシを当てると効果的です。
歯間ブラシは通す際に歯茎を傷つけないように、慎重に通しましょう。
また、清掃を行うと歯から汚れが外れてくるので、清掃が終わったら、うがいを行って一度お口の外に排出しましょう。うがいが難しい方はスポンジブラシを使って取り除きましょう。
〈手順③:舌ブラシ〉
舌には汚れがつきやすく最も菌が蓄積しやすいので、可能であれば専用の舌ブラシを使用して舌の清掃までできたら望ましいです。
ポイントは、とにかく優しく触れることです。力が強いと逆に舌を傷つけてしまうので力加減には注意が必要です。
舌ブラシは舌の真ん中あたりから舌先に向かって動かすのが基本です。あまりお口の奥の方にブラシを入れると気分が悪くなることがあるので、注意してください。
清掃が終わったら、またうがいかスポンジブラシでお口から取り除いてください。
〈手順④:マッサージ〉
ご高齢の方は唾液の分泌量が少ないため、お口が乾燥しやすく菌が繁殖しやすいためマッサージを行って唾液の分泌を促すことが大切です。またお口周りの筋力を鍛えることも誤嚥のリスクを下げることができます。
マッサージのポイントは、あくまでもマッサージなので、本人が気持ちいいと思えるくらいの力で行うことと、本人ができなそうであれば無理させなくても大丈夫です!できることをやってもらいましょう!
詳しい内容は「豆知識⑤ 歯医者さんのおすすめ!お口の中の老化防止エクササイズ」を参考にしてください。
老化防止エクササイズについて詳しく
〈まとめ〉
普段の口腔ケアをしていることがお伝えした通りすごく大切です。しかし、どうしても十分な口腔ケアを行う時間が無かったり、身体状況によりご家族が口腔ケアを行うことが難しい方もいらっしゃると思います。また、普段しっかりやっていただいていても、歯石が沈着してきたり、むし歯や入れ歯の調子が悪くなったりすることもあります。
お悩みになったらぜひ当院にご相談ください!当院では訪問歯科診療を行っていますので、ご自宅での治療や専門的な口腔ケア、日々の口腔ケアのアドバイスをさせていただくこともできます。
また今特にお悩みが無くても定期的な専門的口腔ケアを受けることで、大きな処置をしなくて済んだり、今後の誤嚥性肺炎の予防にもつながったります!
大切なご家族のお口をぜひ当院といっしょに守っていきましょう!
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