管理栄養士の江口です。
普段の生活の中で砂糖の量を気にされたことはありますか?砂糖を摂りすぎるとむし歯や肥満などの悪影響が出てきます。普段、飲料水の糖分量を気にする機会はなかなかないと思うので今回は、色々な飲料水の糖分量を目に見える形で調べていきたいと思います。
砂糖の量を知るためには、ラベルに書いている栄養成分表示の「炭水化物」の項目を見ます。炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたもののことをいい、カラダに吸収されてエネルギー源になる「糖質」と、吸収されない「食物繊維」の両方があります。「糖質」とは、炭水化物から食物繊維を除いたものの総称になり、砂糖やでんぷんなど、主要なエネルギー源となる体に欠かせない栄養素です。
飲料水には食物繊維が含まれていないものがほとんどなため、炭水化物=砂糖(糖分)の量として、考えていくことにします。
※野菜ジュースや食物繊維入りと表示されているものは含まれていることもあります。
では、実際に砂糖の量を確認していきます。
まず確認しておきたいのが、1日の砂糖摂取基準についてです。1日の砂糖の摂取基準は25gとされています。それを踏まえた上で飲料水の砂糖の量をみてきましょう。
【今回用意した飲料水】
コーラ、サイダー、オレンジジュース、アクエリアス、野菜ジュース、いろはす(なし)、ミルクティー、カルピス、お茶
結果は写真の通りです。
なんとコーラには500ml中56.5gもの砂糖が含まれています。
他にも・・・
三ツ矢サイダー ⇒55g
オレンジジュース(なっちゃん)⇒53.5g
カルピス ⇒55g
ミルクティー(午後の紅茶)⇒ 39g
いろはす(なし) ⇒24g
アクエリアス ⇒23.5g
野菜ジュース(135ml)⇒ 13.5g
お茶 ⇒0g
目で見える形にすると、多くの砂糖が含まれているのが分かります!
1日の砂糖の摂取量の目安が25gなので、1本全て飲み切ってしまうとそれだけで1日の摂取量の目安を超えてしまいます・・・。
普段飲んでいる時には“あまいっ!”という感じはあまりありませんよね。しかし、普通のお水にコーラと同じ量の砂糖を溶かして飲んでみると、とても甘くて飲めるような物ではありません。
なぜでしょうか?
ヒントは裏の成分表示に隠されています。コーラなどの飲料水にはクエン酸や酸味量などの添加物が加えられており、飲みやすくなる加工がされているのです。
また、野菜ジュースなら大丈夫!と思っている方もいると思いますが、砂糖は入っていなくても野菜ジュースには、素材(野菜や果物)そのものの糖類が含まれているので飲みすぎには注意が必要です。
では、砂糖を摂りすぎるとどうなるのでしょうか?
糖分の摂りすぎはむし歯の原因になるのはもちろんですが、身体への悪影響として肥満やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病のリスクを高めます。それ以外にも集中力の欠如などといった身体だけでなく生活の中にも悪影響をあたえます。
ジュースを飲む時は、
★ダラダラ飲まない(量を決める)
→甘い物をだらだら飲むと唾液の働きが追い付かずに、お口の中が酸性に傾いたままになり歯を溶かしてしまいます。時間を決めて飲むことでお口の中が中性に戻る時間を作ることが大切です。
★飲んだ後はうがいをする
→お口の中を中性にもどす。
★ストローを使う
→歯の表面についたプラークなどの中に潜む菌が砂糖などを分解して酸を作り、その酸が歯を溶かしてむし歯を作ります。ストローを使うことで喉付近に直接流れ込むので、歯に触れる機会が少なくなります。
など甘い飲み物を飲むときには工夫をすることが大切です!
また、当院には管理栄養士が2名在籍しており、栄養カウンセリングを行っています。
日々の食生活を見直したい。食事について聞きたい。などあればお気軽にご相談ください。
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