歯科衛生士の今井です。
今回は様々な役割を担っている舌(ぜつ)についてご紹介します。
舌は筋性で出来ているため、形を自由自在に変化させることができます。
それにより、様々なことができるようになっているのです。
咀嚼と飲み込み
皆さんはお食事をする際に舌がどのように動いているのか意識しながらお食事をしたことはありますか?
食べ物を咀嚼している時に舌は食べ物をお口の中で移動させ、食べ物を噛みやすくするように動いています。また、お口の中で唾液と食べ物を十分に混ぜ合わせ飲み込みやすくする役割もあります。
そして、ある程度噛み砕かれた食べ物を集め、喉の奥に送りこみます。
このように、咀嚼から飲み込みを行なうまでに舌は様々な動きをしているのです。
舌の動きが悪くなると、食事をうまく食べる事が出来なくなってしまうこともあります。(摂食嚥下障害)
味覚
舌をよく見ると、表面に小さい突起がいくつもあります。
この突起は舌乳頭(ぜつにゅうとう)と呼ばれ、細かく分けると舌乳頭には4つの種類があります。
舌乳頭の中に味蕾(みらい)という味覚を感じるセンサーがあり、味蕾の位置により「甘味・塩味・酸味・苦味」を感じることができます。
(※下記の図のように示されるほどの明確な差異はないという現在の認識ですので、参考程度にご覧ください。)
味蕾は舌だけではなく、上あごやのどの奥にもあると言われていますが、味蕾は加齢とともに数が減少すると言われています。
小さい子で好き嫌いがある子は味蕾が多いため味に敏感になっていたり、大人でも食べ物の好みが変わるのも味蕾の数が関係していると言われています。
舌の表面に汚れがたまると味がおいしく感じられないこともあります。
正しい舌の磨き方や舌ブラシの種類についてはこちらをご覧ください。
発音
発音するには息を吐き出し声帯を震わせたり、口唇や舌の形を変えたりすることで発音ができます。
舌の位置や舌があたる場所により音を変えています。
発音障害等も舌のトレーニングをすることで、改善がみられる場合もあります。
歯並び
舌が正しい位置にない場合や、無意識に舌が歯を押してしまうことで歯並びが悪くなることがあります。
これらは舌の癖があり、舌の癖を直すには舌のトレーニングやお口周りの筋肉を鍛える方法があります。
正しい舌の位置や、お口のトレーニングについてはこちらをご覧ください。
舌は全身の健康が分かるバロメーターとも言われています。
当てはまるものがないかセルフチェックしてみましょう!
自覚症状がなくても、舌に問題が起きてしまっていることもあります。
ニュースでもありましたが、舌にガンができることもあります。
当院でも簡易検査は可能ですし、必要な時は「口腔外科」の専門病院へ紹介することも可能です。
お口の中でお悩みがありましたらお気軽にご相談ください。
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