皆様こんにちは!勤務医の水澤です。
今回は保険診療でよく行われる詰め物の治療、そしてその材料CR(コンポジットレジン)についてお伝えしていきます!
むし歯はできる前の予防が一番大切ですが、できてしまったところは自然に治ることはありません。むし歯ができてしまったところは、治療していく必要があります。
上の図のように、むし歯にはそれぞれ進行度があります。
詰め物の治療は、神経に到達する前のむし歯まで治療が可能です。この表層のむし歯の時点ではそこまで症状の出ない方もいらっしゃいます。よく「症状が無いから大丈夫」と考えて歯科医院を受診しない方もいらっしゃいますが、表面的にはそこまで大きくなさそうでも、歯の中で意外にも広がっていて症状が出たときには神経まで到達してしまっていた、なんてケースもあります。この場合かなり強い痛みが出てしまい、日常生活に支障をきたすのももちろん、神経に到達してしまった場合には神経を抜き、かぶせ物の治療を行う必要があり、最短でも5~6回の通院が必要になります。また、神経を抜いてしまうと歯が折れやすくなるので、歯の寿命は10年以上短くなると言われています。ですので、痛みが出る前の早めの治療をおすすめします。
詰め物の治療は従来の銀をはめ込む治療と比較して、むし歯のところだけを最小限に削り、治療することが可能です。従来と比べるとかなり歯に優しい治療となっています。また、治療回数も基本的には1回で済みますのでご負担も少ないです。
そして歯の際がすり減ってしまったり、欠けてしまった楔上欠損や、転んだり、ぶつかってしまって歯の一部が欠けてしまった場合、小さな銀歯のやり替え等も現在は詰め物で治療することが可能です。
そして、詰め物の治療でよく使用されるのがコンポジットレジン(CR)です。
最近はよくクラフトキットなどで、UVレジンなどよく耳にすることもあるかと思いますが、そこにも含まれている合成樹脂と、強度を上げるためにフィラーという材料が配合されています。
これらの材料をバランス良く配合することで、強度のアップ、お口の中での安定性アップなどを図っています。
当医院で使用している材料は、ナノハイブリッド・コンポジットレジン(1ミクロンの1/1000粒子でできたレジンです!)やスープラナノ球状フィラーコンポジットレジンなど、超微粒子のものを使用しています。
昔使われていた材料では材料の配合の際、素材を細かく砕いて配合するという手法をとっていましたが、この材料では素材を砕くのではなく成分を科学的に生成することで、材質がかなり細かく、密な状態を作ることができます。
これらの材料は、摩耗しにくい(お口のなかですり減りにくい)、光沢感の維持、見た目の美しさなどの特徴があります。
かなり材質的に進化したコンポジットレジンですが、むし歯の大きさが大きすぎる場合や、場所が詰めにくい場所・詰めてもすぐに欠ける、悪くなる場所(奥歯のかなり深いところ、歯茎の下深くでできてしまったむし歯)にむし歯ができてしまった場合、噛み合わせの力が強く材料がすぐに欠けてしまう可能性がある場合、さらなる見た目の良さを求める場合など、状況によっては他の治療を行う必要があるケースもあります。もし気になることや質問があれば担当医へお気軽にご相談ください。
そして、一度治療した箇所は永遠にむし歯にならないというわけではありません。その周りに汚れがずっと付着していれば、周りからむし歯になってしまうリスクは十分にあります。ご自宅でのしっかりとしたホームケア、歯科医院で定期的に行う専門的なメインテナンス(1~3か月毎を推奨しています)を合わせていただくことでむし歯のリスクを大きく減らすことができます。
是非一緒に、むし歯の無いきれいなお口を目指していきましょう!
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