衛生士の今井です。今回の歯の豆知識はフッ素洗口についてです。

以前の豆知識でもフッ素について取り上げられていましたが、今回はフッ素洗口について絞ってお話をしたいと思います。

【フッ素の効果についてはこちらから↓】

☆フッ素洗口のはじまり☆

「フッ素洗口」と聞くと、学校で行なっているイメージが強いかと思います。

今ではよく聞くフッ素洗口ですが、フッ素洗口を全国で一番初めに取り入れたのは新潟県でした。昭和45年に弥彦村の小学校がフッ素洗口を取り入れ、その効果が認められ学校でのフッ化物洗口が県内・全国へと普及したそうです。

新潟県では他県に比べ早い頃からむし歯予防の大切さを教育現場で伝えていたことと、フッ素洗口の実施もあり県内の12歳児のむし歯本数は平均0.3本と47都道府県の中でむし歯が少ない県として長年1位を保ち続けています。

☆フッ素洗口の開始時期☆

フッ素洗口の使用は、ブクブクうがいが出来るようになる4歳ころからの使用をおすすめします。

4歳～中学校卒業まで継続して使用することで、将来のむし歯にかかる本数と失う歯の本数に違いがでることも分かっています。

フッ素は継続して長期間使用することでより効果を発揮しますので継続することが大切ですね。

☆フッ素洗口の使用方法☆

・１日１回、30秒～１分ブクブクうがい（歯磨きは済ませてから行ないましょう）

・ブクブクうがいが終わったら吐き出し、お水ですすがないようにしましょう。

※30分間飲食は避けてください。食後や寝る前の使用がおすすめです。

製品によっては未就学児に使用する場合、原液を2倍に薄めてから使用することもあります。

フッ素洗口は学校、ご家庭で簡単に出来るむし歯予防のひとつです。

歯科医院で塗布するフッ素に比べ濃度は低いですが、継続的に使用することで高い効果が発揮され、持続します。

液体なので、歯ブラシが届きにくい＝むし歯になりやすいところにフッ素を届けることができます。

☆Q＆A☆

Ｑ１.大人でもフッ素洗口の効果はある？

Ａ.大人の方ももちろん効果があります。

フッ素洗口剤は歯磨き粉では届きにくいところまでフッ素を届けてくれます。

お子さんだけでなく矯正治療、マウスピースをされている方はむし歯リスクが高まる環境のため特におすすめです！

また、高齢者に多くみられる根元むし歯の予防にも効果的です！

Ｑ２.フッ素入り歯磨き粉とフッ素洗口を使用しても良い？

Ａ.問題ありません。

歯磨き粉で磨いた後は、うがいをするためフッ素が少し流れてしまいます。フッ素入り歯磨き粉とフッ素洗口を併用することでより効果が期待できます。

Ｑ３.フッ素は体に悪いって本当？

Ａ.フッ素は飲み物・食べ物にも含まれている安全なものです。

使用量を誤ると中毒症状（悪心、嘔吐など）が起こると言われていますが、通常の使用量を守り、一回誤飲した程度では中毒症状が起こることはまずありません。

例）体重17キロの子が中毒症状を起こす量はキャップ（５ｍｌ）22杯分です。

ただ、少量でも誤飲してしまい不安な場合は、直ぐに牛乳などのカルシウムが含まれているものを飲ませるとフッ素の吸収が阻害されます。

安全のために、ブクブクうがいが出来る年齢での使用、誤ってフッ素を大量に飲まないよう保管場所を工夫することが大切です。

Q４.フッ素の併用は大丈夫？

Ａ４.問題ありません。

フッ素入り歯磨き粉、学校でのフッ素洗口、歯科医院でのフッ素塗布に加え、毎日のフッ素洗口を行なって良いです。

フッ素は必ずしもむし歯にならないというものではありません。

毎日のブラッシングで汚れを落とすことが大切です。

また、小さなむし歯は自覚症状もなくご自身では気づきにくいです。定期的な歯科受診を行なっていきましょう。

当医院でもフッ素洗口剤を取り扱っておりますので、お気軽にスタッフにお声がけください。